WOWOWの特典というか、毎年アカデミー賞を中継してくれるのはエライ! 数年前でしたか、エンタープライズ号とか、かなり遊んでいて、これは、生中継で全部みてないと・・・と思うような、特別印象的な回のこともあれば、 90周年という区切りの今年、2018年は、去年のアン信じゃらぶるな、「作品賞」のアナウンスミス!!!しかも、単純な封筒の渡し間違い、というお間抜けな事件があったせいか、演出は、おとなしめでした。 強いて言えば、例年よりプレゼンテーターに、女性の二人組というのが多かったかな・・・ ジュディ・フォスターが杖を突いて出てきて、メリル・ストリープをいじっってたあたり、貫禄と余裕で、ちょっと、ほっとしました。 その時気づいたけど、結構、緊張してみてたみたいです。 言葉は、司会者も、受賞者のものも、毎度、かなり際どく風刺が効いてますが、今年は、2017年にトランプ大統領が就任して以来の混乱が、かなり影響してる気がしました。 実際、一筋縄でいかない映画が沢山生まれていることも、あるでしょうけど、アカデミー賞に反映させないで、どうする!というような気概も感じられました。 日本もアメリカと似て、民主主義なんだか、専制主義なんだか、わかんない、なんだかホラーじみた国になってきていますが・・・ 民主主義の国で、多くの人が支持して代表になった人達が政治を動かしているはずですが…どうも、チガウような。 アメリカというある種「ドリーミー」な国が、じつは「大統領」次第で、悪夢のような国に、カンタンになるんだ、という恐ろしい現実。 記念すべき90回目の作品賞を受賞した「シェイプ・オブ・ウォーター」 いわれてみれば、珍しい、怪獣もの?ホラーSFラブストーリー?多少ミュージカル仕立て?という、なんとも不思議な、カテゴライズの難しい作品だったようで・・・ 監督もキシコ出身の「ギレルモ・デル・トロ」 そのせいか、カントク真っ先に封筒あけて確認していましたよね(^o^;) コントなのか?ほんっとうに心配だったのか? 顔がけっこうマジだったので、やはりジャンル的にも信じられなかったのでしょうか? たしかに、アカデミー賞では珍しめの作品。 WOWOWで、生中継中、解説などをされていた町山智浩さんという映画評論家の方は、は怪獣オタクで、ギレルモ・デル・トロ監督とも親しいとおっしゃってましたが、その方の、本当に感極まって、言葉がでてこない姿に、じーん、としました。 かくいうわたくしも、B級コメディとか、ホビットが好きなので、ロード・オブ・ザ・リングがアカデミー賞受賞した時は、信じられなくて、ぼーっとしましたが(..) 今や、現実のほうが、もっと生々しくホラブル。 スリービルボードは怖すぎて、多分見ないだろうと思いますが(^o^;)、主演女優賞は大好きな「フランシス・マクドォーマド:Frances McDormand」で、これはアカデミー賞で流れる映像の迫力だけでもナットク。 フランシス・マクドォーマドの受賞後のスピーチがまた、ド迫力でした。 女性で、アカデミー賞のノミネートされた方に「立って!」と仰ってましたが、素直に立たれた方々は、周りにあまりに空白が多くて、ちょっととまどったような様子。 女優賞とか、もっと沢山いらしたと思うけど、関係者のような言い方だったのかしら? ともあれ、「マイノリティ」であることが際立って印象的でした。 映画そのものが、ある種の「忖度」に立ち向かう狂気に近いような母の物語(観ていないんので憶測ですが)であったこと。 さらに、不慮の事故による死亡など、学校での銃乱射の記憶も生々しいなか、昨年末からのハラスメント騒動・トランプ流の差別騒ぎなどの流れの中で、自然にでてきた叫に思えました。 日本では銃の問題こそ、今はありませんが、今後、カジノを造ったりして、いまでも世界一多いギャンブル依存症をさらに増やし、 少子高齢化の日本で、どやったって、最終的には「徴兵制度」に向かうだろう「戦争できる国」化を目指してる今の政府をみていると、はやければ数年後には、日本でもズッシリ実感してしまうことになるのかもしれないな~~と、ちょっと暗ぁくなりました。 主演男優賞が、そういう暗部を抽象化したような「ヒットラー」に立ち向かった男、チャーチルを演じた「ゲイリー・オールドマン:Gary Oldman」だったのも、なにかの符合でしょうか。 そして、その映画が世にでるか、出ないかのカギを握っていたのが日本人である「辻一弘」氏だったこと。 おなじ国に属してるだけで、あれこれ背負わされるのもメイワクな話でしょうが、ちょっと希望の光が残ったかな~~ いろんなことを考えた90回目のアカデミー賞授賞式でした。