ロンドン3日目は、事実上のロンドン最終日。やっとマトモな?観光客っぽいルートとグルメの一日の到来です(^o^;)
土産決死隊
後にエジンバラやバースなどの都会を控えるものの、ショッピング事情などがイマイチよくワカランので、早く土産問題をクリアしておきたい相棒は、今日で全てを終える心意気。
今日が事実上のロンドン最終日なので、朝からフルパワーでショッピング。まずは 玩具のハムレイズに突撃==
2階のハリーポッター特設売り場で釘付けになりかかるも、とりあえず他を見てから… と上へ登る。これはダレソレ、あれはダレソレ、と見る見る荷物が増える。
普段この手の買い物をしない私には、壮観である。と、棚に一昨日見た、電飾付きの冠を発見!冠にうまく電池が隠されてるのに感心した。
義務を果たし終えたので、うきうきと ハリーコーナーに戻る。
笑うしかないようなチープなものから、どえらく高級なものまで様々だ。
興に乗りあれこれ物色。丁度紺の長ぁ=いワンピースを着ていた私は、コーナーのオジサンに箒を渡され「要るでしょ?」
なんでじゃぁ!「私が魔女に見えるってか?」
相棒は頷きながら、きっぱり「見える」
くひょぉー、この服はコスプレじゃないぞ!
ブツブツ。
私はここでシール付きの本を買ったのに、あとで見ると肝心のシールが付いて無かったので、がっくし。
いつかまっとうな本に会えたら、買い直そうと闘志を燃やす。
ロンドン紅茶
次は紅茶屋さんのハシゴに向かう。
紅茶は止めておくわ~、とかなんとか言いながら、結局私より荷物が多くなる相棒。
そうそう、万が一の為に、これは便利なアイテムだかんね。
家族が好きな Whittard の Sticky Toffee tea。これは、当時輸入されてなかったので、わざわざ行ったが、今は日本にもあるので、助かるような、残念なような。
もう一件は王室御用達の珈琲屋「H.R.Higgins」(後に神戸に店ができてしまった)
ここのブレンドティーは総じて香りが高く美味しい。
高級なフラワリーオレンジペコだのなんだのより、断然ブレンドが良い。
パッケージがお洒落なので、私の土産品の定番。
肝心の珈琲は地元神戸の「NISHIMURA」のほうが好みの味なので、英国滞在中のお楽しみ用だけを購入し、挽いてもらう。
「H.R.Higgins」では購入者には地下で好みの一杯を飲ませてくれるので、時間に余裕をもって行くほうがいいですよ ♥ 気になる銘柄を飲めるので、追加で買うことも出来るし、無料で美味しいお茶を飲めるなんで最高でしょ?
第一ラウンド終了につき、ホテルへ帰還。全部徒歩圏内ってのが嬉しい。
コンシェルジェのオジサンが鍵をくれながら「ハムレイズには、良い玩具が一杯あっただろぉ~!」と、にっこにっこ。
これって自分用じゃなくお土産なんですけど、解ってくれてるよね??
巨大花束をロンドンで買う
さて第二ラウンドは、英国らしい服とセントアンドリューズ・グッズの獲得。
これは割合すぐ解決し、相棒の義務はヒトマズ終了。
次は趣味の花関係だ。
今は銀座にもある Jane Packer の店 を求め、うろうろ探す。が、番地には、何度見てもそれらしき店がない。仕方なく私の目指すホメオパシーの店に向かう、と真横が Jane Packer だった。
なんたる偶然!余程日ごろの行いが良いんダワ、と自画自賛しつつ、それぞれ目的の店へ。私が買い物を終え、出てきても、まだ相棒は店内。どうやらここで生花を買う気らしい。
寿司御前 談 思ったより花の種類、量は少ないが、微妙に色の違う薔薇が揃えられていた。なまもの?で、モチが悪いから、その日その日のテーマカラーがあるのでしょうか?店内の花のどれを持ってきても、違和感のない、色しかありませんでした。ちなみに当日は朱色だった模様
前の客が花束をオーダーし、長く手が掛かっているのを、これ幸い、と花を物色している模様。奥ではアレンジの教室が開催中で、それもよく見える。
あれこれと大きな花を買い込んだので、なんとも巨大な花束になった。包装紙もオッシャレーである。これを手にロンドンの街を歩いたが、道行く人は、驚く風もない。
コレくらい普通の花束なんだろうか? どうせ帰り道だしと、ついでにもう一つのカリスマショップ Kenneth Turner も観ていこう、と立ち寄ることになった。
いくらなんでもJane Packer の花束を持って入るのはマズかろう、と私が外で待っていたのだが、さすがに今度は人目を惹いた。
この時ほど、時間が永く感じたことはない。そうこうする内に、店から出てきた彼女が手にしていたのは、なんと、花瓶。それも超ど級にデカイ花瓶だったので、思わず口があ~んぐり。
なんて恐ろしい奴なんだ! さすがに疲れてきたので、折りよく見えてきた、クラリッジスに入る。
寿司御前 談 ここは、前者と打って変わって、ほとんどドライの大作ばかり。マネージャーが、丁寧な応対をしてくださり、万国共通、花好きは、性格も、え~のーと、納得
クラリッジスでお茶
クラリッジス:Claidgesは、俗にバッキンガム別館というだけあって、煌びやかである。
ちょっと服装がカジュアル寄りだったものの、そこは迫力の花束でカバー!出来たかどうかはともかく… 予約なしで、入れたので、ほっ、とする。ここらで休まにゃ、身体がもたん。
スコーンとお茶を頼み、しばし休息。チラチラと、あちこちから視線が届く。
「あの巨大な花束はなに?」って感じかな。オマケに花瓶の入った巨大な紙袋が、足元で威容を誇る。この紙袋がまた、派手。
きれいなターコイズに、オレンジのポピーが一輪。目立たぬわけがない。
人心地つき、周りに眼がいくようになると、とにかく鏡が多く、キラキラした感じで華やかである。床の大理石も、白黒の市松が豪華。
茶器がミントグリーンとクリームのストライプで、清潔感があり、なんだか味も良さそうに感じる。
総てにおいてスマート。とりたてて、印象に残る程の美味でもなかったが、もちろん不味くはなかった。ここは、ゆっくり時間をかけて楽しみたい、そんなティールームだった。
ケーキやサンドイッチを試せず、残念。夕食を美味しく戴きたいので、今回はパスしたのだが、もう一度、今度はフル・アフタヌーンティーを楽しむために、訪れたい。
The Grill Room at the Cannought
我が宿「コノート:the Cannought」のメインレストランは高名な The Grill Room。現在はのシェフは、セレブリティ・三ツ星シェフ、ゴードン・ラムゼイの弟子である アンジェラ・ハートネット。
ミシュラン一つ星である。ホテル内のレストランで、ここまでシェフが有名な処は初めてなので、予約しておいた。
お茶したクラリッジスにはゴードン・ラムゼイ本人のレストランがあり、こちらも星は、同じく一つだ。
ホテルに有名シェフの店があるのは、英国ではまだ少数派なので、すんごく楽しみ。
女一人だと、町のレストランは結構しんどい。お酒があまり飲めないので、間抜けっぽく、居心地もよくない。お昼に行ければまだしも、ディナーに出向こうという気は起きない。ゆえに、こういう処は非常にありがたい。
席に着くと、平日でも満杯の盛況である。日本人慣れしているのか、メインをシェアしても良いですよ、と向こうから言ってくれる。が、不幸にして私達の食べたい品が違ったので、一人づつ頼む。
メインよりは前菜のほうが印象的だったのだが、英国のホテル付属のレストランで、初めて美味しい! と感激できる料理に出会えた(@_@)それが、まずなによりの驚きだった。
そもそもの突き出しからして、美味しかった。
カリカリのうずらとラビオリ。
始めはお上品に掛けてくれたパルメザンチーズ。私達がチーズ好きだと知ると、おもむろに、どんっ、と壺を置いて、好きなだけどうぞ、の手振り。うっ嬉しいっ
メインは魚を薦められたのだが、「sushi」 ショックからまだ立ち直っていない友人と、オリエントエクスプレスの生焼け魚の印象が強列だった私は、無視して鴨と仔牛を選ぶ。
その選択が気に入らないらしい常連のお爺さんが、「ここには、魚が食べたい時に来るんだよね」 と、大きめの声で給仕に声を掛ける。さすがに、給仕はにっこりするだけだが「このソースが云々」と、お爺さんもなかなかにシブトイ。
その声で、あちこちから視線が集まった。この日、我々は二人とも真珠のアクセサリをしていたのだが、さぁ、それからが面白い。
あちこちのテーブルで、奥様とご主人の応酬が始まったのだ。
「あんな娘っ子達が、真珠を付けてるのに、私はもってないワ」「ダーリン、真珠は日本の特産なんだよ」「だから?」「 えーと、英国ほど高くないんだ」「で?」「いや、だからね… 」5
お爺さんのせいで、あちこちのテーブルが真珠をサカナに盛り上がる、盛り上がる。
会話を聞いているだけで、十分面白い夜だった。パーティーの苦労話も結構あって、なかなかに興味深い内容だった。上流社会の方々も大変なんですねぇ。
独りで食べていた件のお爺さんは、隣のご夫人に「あの真珠は本物?」と聞かれ。「わしゃ知らん」と憮然。帰る時、食い入るように私達の首元を見ていった奥方が 2 名ばかり。ご主人方は 「エ~ライ時に食べに来ちゃったなぁ~」と、我が身の不運を呪っていたかもしれない。
旅に本物の宝石など持っていく必要はないが、真珠は正式な場所にも通用するし、カジュアルなセーター類にも使えて重宝なので、私は必ずもっていく。切り取ると四散するので、実はスリにもあいにくい。
これも贋物で十分なのだが、そもそも本物をつける機会自体が少ないので、私には丁度いいチャンスなのである。
実はこの日の耳も指もフェイク。相棒は当然賢く、総てフェイクだ。なのに、奥方達は気付かない。あるいは気付かないフリをして、まんまと本物をゲット、の作戦か。
それはともかく、着物など、とても着ることは出来ないので、これで日本らしさを演出しているつもり、の私達なのだった
世界一のお朝食
ロンドン最終日の朝だ。
記念にコノートで朝ごはん。この時の部屋はメインの、その名も「MENU」というレストラン。ウッドパネルの重厚な感じで、コノートらしい。今日でお別れか、と思うと、この重厚さが名残惜しい。
さて、英国式の頼めば頼んだだけ出てくるメニューだ。
食の細い相棒は、あろうことか、パンと珈琲だけで済まそうとするではないか!
なんという勿体ないことを! と私が小言を言う前に、すかさず給仕が「このヨーグルトを逃しては、ゼッタイにイケません」と有無を言わさず、選ばせる。
「私はあまり、食べられない…」となおも抵抗する彼女に「おー!では、こちらが上々かと…」とハム盛り合わせを奨める。
なんという凄腕!タダモノではない。というわけで、あれよあれよと言う間に 2 皿注文する羽目になった彼女。ものすごぉく不安そう
私はスモークサーモンに、大好きなエッグス・ベネディクティン、マッシュルーム添え。もちろん「ゼッタイに逃してはいけない」自家製ヨーグルト。フルーツも忘れるわけにはいかない。
私のメニューに、ハム盛り合わせや、チーズプレートを足しても、珈琲とパンだけでも、値段は変わらないから不思議。しかもこれが、ここでは安いほうのセット。
高いほうになると、たしか、ステーキだのトリュフオムレツだの、相当にヘビィな物が選べたはず。もちろん、席に着くなり、ジュースはどれが?お茶は何が?と飲み物も多彩であった。
さて、各々サーモンとハムが運ばれてきた。一口食べるなり、「んまっ!」
とんでもなく美味しい
「 このハム売ってくでぇ= 」「 このサーモンも 」 食が細いはずの彼女も、コノート味につられてドンドン食べている。
後で振り返れば、彼女が朝食と言えるほどのものを食べたのは、ついぞここでだけ!
ハムとサーモンでいい加減感動したのに、自家製ヨーグルトが、これまた凄かった。
ほのかにバニラが香り、濃厚で、えもいわれぬ味。うううっ!凄腕の給仕氏よ、有難う!これは、本当に、逃してはイケなかった!
そしてフルーツがまた、非常に繊細な盛り付けで、まるで絵画のよう。
昨夜、ある奥様が「コノートの朝食は世界一なんですって」とおっしゃっておられたが、まさにそう。
泊まらなくても食べられるんだろうか?あああっ! 毎日食べておくんだった!後悔先立たず。ともあれ、一度でもこんな至福の朝食を体験出来た喜びは大きい。贅沢な朝が過ごせた事に感謝。